091207-webgakkai-noguchi

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色々な法的な問題がある。特に著作権が最も問題。

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著作権の保護枠組みを作るよう強くロビイングした人はこのひと、ビクトル・ユーゴー。彼は、国際著作権法学会を組織して、商業出版のビジネスモデルを保護しようとした。

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著作権の基本は複製である。当時、複製は商業出版社のみが行えること。 著作権法は、本を読んだり音楽を聴いたり、というインプットはフリーにして、知る権利との整合性を図っていた。したがって、自由なインプットに基づく豊かなアウトプットが文化を促進させるという図式。

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20世紀になると、本以外のパッケージ商品が増え、レコード、ビデオカセット、CD、DVD、などが登場したが、基本的な図式は19世紀と同じ。

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ところが、1990年代にインターネットとデジタル技術が急速に広まって、この図式は完全に変わった。従来のようなパッケージのフローももちろん健在だが、

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どうすればコラボレーションができるのか?まず、法律でできることから。

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実例として、データ共有のOpen Innovation

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本来は原則であるのに、人はどうしても独占したがる傾向があるため、法律で強制している

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しかし、それだけでは限界があるため、著作権などの権利がある部分もコラボレーションを可能とするために、既に使われているのがライセンス。

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しかし、ライセンスでも限界がある部分については、最終的には立法的解決が必要。特に、日々進化するコラボレーションの形態の中には、例外規定の類型化が難しいものもありうる。

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検索エンジンのための例外規定。時間がかかった上に、読みにくく、範囲も限定的

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ネット上のアンケート(有効回答数912)では、60%の人が賛成

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セッション2のWebと政治の議論に期待したいところ

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Web上のコラボレーションの 法的課題 野口 祐子 国立情報学研究所 客員准教授 弁護士 クリエイティブ・コモンズ・ジャパン 常務理事

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コラボレーションの多様化 → 個人情報、プライバシー →著作権 →著作権 →著作権

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著作権法の骨子を定めた ベルヌ条約

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19C末 出版社  input = output 印刷 free

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20C  input free = output 印刷、 パッケージ化 CD DVD レコード

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20C末~21C CD Blue-Ray Web  = =  テキスト、写真、音楽、動画、ゲーム・ソフトウェア、データベース…… 検索 ダウンロード、 キャッシュ Remix、 マイニング、 共同製作、 共同研究 DVD  input output 

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意図せざる結果 創造のサイクルの中で著作権の範囲が拡大 許諾を取ろうにも、経済的に不可能 一つ一つの利用経済価値は低減中 コストは上昇中(死亡=相続、匿名、変名、共同創作) 権利者・著作物の多様化 ソフトウェアと小説の商品生命の長さの違い 小説は100年愛されるものもある ソフトウェアはドッグイヤー データベースと音楽の使い方の違い 音楽は聴いて楽しむもの データベースのマイニング 商業権利者、アマチュア、研究者 etcの目的の違い ひとつのルールで全てを規制することの限界

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著作権法は根本から変えてしまえ! という意見 馬車の時代の法律を宇宙船の時代に使っているなんてナンセンス!? =>残念ながら無理(短期的には) ベルヌ条約は加盟国全員の同意がなければ変えられない(オープン・エンドでない) 国際舞台でのコンセンサスが不可欠 ハリウッドを抱える米国 3ストライク・ルールのフランス 新興国のブラジル・インド etc…

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対策(1)正しい振り分け

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米国のオープン・イノベーション 著作権法の強化と同時に共有のための基礎研究とルール作りを進める 1997 Bits of Power 1999 A Question of Balance 2000  The Digital Dilemma: Intellectual Property in the Information Age 2004  Open Access and the Public Domain in Digital Data and Information for Science 2007 Engaging Privacy and Infornation Tecnology in a Digital Age 科学とハリウッドは違う力学・生態系で動いていることを良く分かっている 科学には科学のポリシーを抜け目なく適用

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大久保公策「インターネット時代の公的科学の知財戦略」 http://lifesciencedb.jp/cc/?p=219

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大久保公策「インターネット時代の公的科学の知財戦略」 http://lifesciencedb.jp/cc/?p=219

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対策(2)ライセンス 禁止しあうのでなく、許諾しあう=ライセンス (ソフトウェア、Wikipedia 、サービス規約etc…) 良い点 法律を変えずに可能=自助努力で実現できる(GPL, Open Source Licenses, Creative Commons Licenses…) 限界・課題 市場メカニズムが健全に働く時だけ有効 許諾の取引費用が高すぎる場合には無理 その典型が、権利者不明著作物 ライセンス間の互換性

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対策(3)例外規定 立法的解決 市場で解決できない問題に対処するために有効 特に、常に変化するコラボレーションのうち一定の形態については適用が期待できる 現状で利用できる現実的解決策 著作権法を全て組み直すのは無理 しかし、各国に立法裁量権が与えられているもののひとつとして、著作権の適用を免除する例外規定 今年注目の「日本版フェア・ユース」の混迷 個別規定があればフェア・ユースは不要という主張の現実は…

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平成21年改正著作権法の例外規定 (送信可能化された情報の送信元識別符号の検索等のための複製等) 第四十七条の六  公衆からの求めに応じ、送信可能化された情報に係る送信元識別符号(自動公衆送信の送信元を識別するための文字、番号、記号その他の符 号をいう。以下この条において同じ。)を検索し、及びその結果を提供することを業として行う者(当該事業の一部を行う者を含み、送信可能化された情報の収 集、整理及び提供を政令で定める基準に従つて行う者に限る。)は、当該検索及びその結果の提供を行うために必要と認められる限度において、送信可能化された著作物(当該著作物に係る自動公衆送信について受信者を識別するための情報の入力を求めることその他の受信を制限するための手段が講じられている場合にあつては、当該自動公衆送信の受信について当該手段を講じた者の承諾を得たものに限る。)について、記録媒体への記録又は翻案(これにより創作した二次的 著作物の記録を含む。)を行い、及び公衆からの求めに応じ、当該求めに関する送信可能化された情報に係る送信元識別符号の提供と併せて、当該記録媒体に記 録された当該著作物の複製物(当該著作物に係る当該二次的著作物の複製物を含む。以下この条において「検索結果提供用記録」という。)のうち当該送信元識 別符号に係るものを用いて自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該検索結果提供用記録に係る著作物に係る送信可能化が著作権 を侵害するものであること(国外で行われた送信可能化にあつては、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものであること)を知つたときは、そ の後は、当該検索結果提供用記録を用いた自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行つてはならない。

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(参考)米国のFair Use規定 第107条 排他的権利の制限:フェアユース  第106条および第106A条の規定にかかわらず、批 評、注釈、報道、教育(教室利用の複数コピーの作成を含む)、研究または調査のような目的のための、著作物のフェアユース(コピーまたは録音利用その他第 106条に規定されている手段による利用を含む)は、著作権侵害とならない。特定のケースで著作物の利用がフェアユースに当たるか否かを決定する場合に は、以下の要素を考慮しなくてはならない-   (1)その利用が商業性を有するかまたは非営利教育目的かを含め、利用の目的および性質; (2)著作物の性質; (3)著作物全体に対する利用された部分の量と本質性; (4)著作物の潜在的市場または価値に対する利用の影響。   上記の全ての要素を考慮してフェアユースが認められた場合、著作物が未公表であるという事実自体は、そのような認定を妨げるものではない。

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立法の歪みを是正 立法では、組織的な利益が反映されやすい 分散する少数の意見は集約されにくい 多様な現象は類型化されにくい 一般的例外規定は、例外とすべきかの判断権を一定の範囲で立法から司法へ委譲する手続き フェア・ユース規定が導入されれば、多様化するコラボレーションのうち、研究・教育・非営利・社会的貢献の大きいものなどが許諾不要となる余地が生まれる

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CCJPフェア・ユースに関するアンケート

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CCJPフェア・ユースに関するアンケート

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共有と独占のバランス 分野によって「著作物」の生態系は全く違う 科学データ, ソフトウェア, 商業音楽,初音ミク音楽, ハリウッド映画, ニコニコ動画,小説, 科学論文,ブログ, Twitter… 時代によっても変わる 新技術の登場(検索、リミックス、セマンティック・ウェブ、マイニング…) ビジネスモデルの登場(iTunes、ロングテール、連動広告など…) どこまでを独占し、どこから共有することが社会の価値を最大化するかは、分野や時代によって変わっていく

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Thank you! yuko.noguchi@mhmjapan.com

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