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目的 ◆2009年夏より、新型インフルエンザ(A/H1N1 2009)の大規模な流行が起こった。 ◆この新型インフルエンザでは、従来のインフルエンザと異なり、急激に呼吸不全をきたす肺炎例を学童中心に多数経験した。演者は、これを「新型インフルエンザウイルス性急性肺炎」と仮に呼んでいる。 ◆大阪小児科医会では、「病院小児科ネットワーク」参加施設に対し、2009年7月~11月の期間に新型インフルエンザウイルス感染症で入院した0~15歳の児を対象にアンケート調査を行った。 ◆23施設から1,235例が回答されたが、この中から上述の「急性肺炎」例に対し2次アンケートを行い、患児背景、症状経過、検査値、ステロイド治療の効果、予後因子等について検討した。
◆新型インフルエンザウイルスの感染がPCRか迅速検査で証明され、以下の3項目をすべて満たした症例を 「新型インフルエンザウイルス性急性肺炎」と定義して、本研究の対象疾患とした。 新型インフルエンザウイルス性急性肺炎の定義 1)発熱か咳嗽が始まってから48時間以内に受診し、入院となった。 2)呼吸苦・多呼吸・低酸素血症(SpO2<94%)の いずれかを認め、酸素投与を行った。 3)胸部X線写真で浸潤影や無気肺像など明らかな異常陰影を認めた。
◆大阪小児科医会・病院小児科ネットワーク参加施設に行った「新型インフルエンザウイルス性急性肺炎」の 2次アンケートの主な項目は以下のとおりで、各施設で診療録から後方視的に情報を収集していただいた。 年齢・性・体重 発症日時・入院日時 ステロイド静注開始日時・薬剤名・用量用法・日数 酸素投与方法・流量・その方法変更・増減・日数 抗インフルエンザ薬・抗菌薬 吸入薬・内服薬・その他の治療 入院日数・有熱日数 なお、入院時のバイタルサイン・血液検査・胸部XP・聴診所見などは、他の2次アンケートの結果を照会した。 方法
◆9施設から、65症例の回答を得た。 ◆性比;女:男=19:46=1:2.4と、男児が2倍以上多い。 ◆年齢;2~11歳、6.7±2.4歳(m±SD)、5,6歳にピーク。 ◆これまで喘息と診断されたことがある児は、21例(32%)。 対象症例の概要① 例 歳
対象症例の概要② m±SD min.~MAX. 発症後受診まで (時間) 21±9 2~48 受診時 SpO2 (%) 90±4 70~95 心拍数 (/min) 140±21 76~190 呼吸数 (/min) 42±12 24~78 受診時 白血球 (/μL) 10,300±3,900 3,400~23,600 リンパ球 (%) 11.1±9.6 2.0~56.0 血小板 (/μL) 25.8±8.1万 13.0~70.0万 CRP (mg/dL) 3.41±3.18 0.02~16.16 GOT (U/L) 39±50 15~374 LDH (U/L) 280±68 164~571 白血球数1万、リンパ球10%(好中球80%以上)、CRP3台。
対象症例の概要③ ◆65例中46例(71%)でステロイド静注が行われていた。 初回投与は、発症から23 ±12時間後に行われ、 メチルプレドニゾロン(mPSL)換算で、 初回投与量は、2.3±3.8 mg/kg、 入院3日目までの総投与量は、9.7±11.5 mg/kg。 ◆65例中16例(25%)で、入院後の呼吸状態悪化を認め、酸素投与量・方法が強化されていた。
検討内容 ◆この65例を対象にして、 新型インフルエンザウイルス性急性肺炎に関して、 以下の3項目を検討した。 【検討1】 ステロイド静注は、本疾患に有効か? 【検討2】 気管支喘息児は、本疾患が重症となるか? 【検討3】 本疾患が重症となる例の予測因子はあるか?
【検討1】ステロイド投与群と非投与群 ◆ステロイド投与群(46例)と非投与群(19例)の間で、 以下の項目に有意差を認めるか検討した。 ◎主要評価項目;入院後呼吸状態悪化例*の発生割合 ○副評価項目;入院日数、酸素投与日数 *:酸素投与量や投与方法を強化した例 ◆検定には、Fisherの直接法 と Mann-WhitneyのU法を用い、P<0.05を有意差ありと判断した。
ステロイド投与群と非投与群の背景因子比較① ステロイド投与群 非投与群 P値 46例 19例 年齢 (歳;m±SD) 6.8±2.2 6.6±2.9 0.72 性比 (女:男 ) 16:30 3:16 0.14 喘息あり/あった(例) 15 (33%) 6 (32%) 0.99 他アレルギー疾患あり (例) 12 (26%) 5 (26%) 0.99 家族に喘息あり (例) 5 (11%) 1 (5%) 0.66 発症後受診まで (時間) 22±10 21±8 0.81 受診時 SpO2 (%) 90±5 91±3 0.23 心拍数 (/min.) 140±20 140±24 0.99 呼吸数 (/min.) 44±13 38±9 0.15 ラ音あり (例) 18 (39%) 13 (69%) 0.05 喘鳴あり (例) 22 (48%) 7 (37%) 0.58 エア入低下 (例) 26 (57%) 9 (47%) 0.59
ステロイド投与群と非投与群の背景因子比較② ステロイド投与群 非投与群 P値 46例 19例 肺陰影区域 単一:複数 24:22 15:4 0.06 受診時 白血球 (/μL) 10900±3800 9100±3900 0.07 リンパ球比率 (%) 10.3±7.3 13.6±14.9 0.78 血小板 (万/μL) 26.8±8.6 23.3±6.2 0.02 CRP (mg/dL) 3.03±2.99 4.31±3.52 0.18 GOT (U/L) 42±59 32±15 0.44 LDH (U/L) 289±76 260±42 0.11 初期(12h)輸液量 (ml/kg) 31±11 30±12 0.73 抗インフルエンザ薬(タミフル:リレンザ) 32:12 11:7 0.38 入院中 抗菌薬静注 (例) 44 (96%) 16 (84%) 0.21 β刺激薬吸入 (例) 45 (98%) 17 (89%) 0.21 去痰薬内服 (例) 39 (85%) 16 (84%) 0.99 抗ロイコトリエン薬内服 (例) 14 (30%) 1 (5%) 0.05
ステロイド投与群は悪化例が少ないか? ステロイド投与群 非投与群 P値 46例 19例 入院後呼吸状態悪化例 12 (26%) 4 (19%) 0.76 ステロイド静注後 12時間以降の 4 (4/38=11%) 4 (19%) 0.42 呼吸状態悪化例 酸素投与終了の入院日 4.4±3.7 3.4±2.3 0.006 解熱した入院日 3.3±2.1 3.7±1.0 0.03 入院日数 7.0±3.7 6.7±1.7 0.85 ステロイド投与群と非投与群の比較では、 呼吸状態悪化例の割合と入院日数に有意差を認めなかった。 ステロイド投与群は、酸素投与日数が1日長く、解熱が0.4日早かった。
入院後呼吸状態が悪化した16例の経過 入院 0 4 8 12 時間 -4 -8 -12 -24 6y F m 2ℓ→5ℓ 8y M m 3ℓ→7ℓ m 4ℓ→10ℓ O2(-)→m 1ℓ 3y M 11y F 6y M m 2ℓ→5ℓ 4y M 7y M m 5ℓ→10ℓ m 3ℓ→5ℓ 5y M m 4ℓ→10ℓ m 3ℓ→Rm 10ℓ 9y F m 5ℓ→10ℓ 9y M 10y M Rm 5ℓ→intub 7y M m 5ℓ→10ℓ Rm 7ℓ→10ℓ 6y M 6y M m 3ℓ→5ℓ 10y F Rm 10ℓ→NPPV Rm 10ℓ→intub 3y M m : マスク Rm : リザーバ マスク intub : 挿管 NPPV : 非侵襲的 陽圧換気 悪化例は、入院後 平均7.6時間で 呼吸状態が悪化していた。
改善群での呼吸状態改善日とステロイド量 改善した入院日 1 2 3 1 2 3 改善した入院日 2 4 mg/kg 5 mg/kg 1 3 10 15 ◆初回ステロイド静注量と 呼吸状態改善の日の関係 ◆入院3日間のステロイド量と 呼吸状態改善の日の関係 R = -0.39 P = 0.02 R = -0.37 P = 0.03
考案①;ステロイドの効果とその限界 ◆新型インフルエンザウイルス性急性肺炎例に対して、 喘息発作治療量のステロイド静注を直ちに行っても、呼吸状態悪化例を減少させることは困難である。 ∵ 呼吸状態悪化例は、受診後8時間以内の早期に 悪化しており、ステロイドの作用が間に合わない 可能性がある。 ◆ステロイドを使用し呼吸状態が改善した群では、 初回ステロイド量や入院3日間の総ステロイド量と、 呼吸状態改善までの日数に、弱い逆相関を認めた。 ∴ 呼吸状態が急速に悪化する例以外には、 初回3mg/kg ⇒ 3mg/kg/日×3日 程度の多目のmPSL投与は、呼吸状態改善に 有益かもしれない。
【検討2】喘息群と非喘息群 ◆喘息の既往もしくは現病の ある群;喘息群(21例) ない群;非喘息群(44例) の間で、以下の項目に有意差を認めるか検討した。 ◎主要評価項目;入院後呼吸状態悪化例*の発生割合 ○副評価項目;入院日数、酸素投与日数 *:酸素投与量や投与方法を強化した例 ◆検定には、Fisherの直接法 と Mann-WhitneyのU法を 用い、P<0.05を有意差ありと判断した。 ◆なお、喘息群21例中7例が、長期管理薬使用中で、 ・抗ロイコトリエン薬 5例 ・吸入ステロイド薬 1例 ・両者併用 1例 であった。
喘息群と非喘息群の背景因子の比較① 喘息群 非喘息群 P値 21例 44例 年齢 (歳;m±SD) 7.2±2.4 6.5±2.4 0.20 性比 (女:男 ) 8:13 11:33 0.42 発症後受診まで (時間) 22±10 21±9 0.45 受診時 SpO2 (%) 91±5 90±4 0.21 心拍数 (/min.) 132±20 144±21 0.008 呼吸数 (/min.) 36±11 45±12 0.007 ラ音あり (例) 10 (48%) 21 (48%) 0.99 喘鳴あり (例) 10 (48%) 19 (43%) 0.79 エア入低下 (例) 11 (52%) 24 (55%) 0.99 むしろ喘息群のほうが、受診時の心拍数と呼吸数が 有意に少なかった。
喘息群と非喘息群の背景因子の比較② 喘息群 非喘息群 P値 21例 44例 肺陰影区域 単一:複数 14:7 25:19 0.59 受診時 白血球 (/μL) 9300±3200 10900±4100 0.19 リンパ球比率 (%) 10.8±4.7 11.2±11.3 0.18 好酸球比率 (%) 1.0±1.8 0.6±1.2 0.47 CRP (mg/dL) 3.18±3.08 3.52±3.25 0.69 GOT (U/L) 33±14 42±60 0.43 LDH (U/L) 272±59 284±73 0.69 非特異的 IgE (U/mL) 644±576 469±851 0.10 フェリチン (ng/mL) 61±25 102±39 0.02 尿β2MG (mg/dL) 2672±2607 2933±4155 0.89 非特異的IgEは、非喘息群も喘息群と同程度に高値であった。 喘息群は、血清フェリチン値が有意に低値であった。
喘息群と非喘息群の治療内容の比較 喘息群 非喘息群 P値 21例 44例 ステロイド剤使用例 15 (71%) 31 (70%) 0.99 発症後ス剤使用まで (時間) 22±11 24±12 0.70 初回ス剤量* (mg/kg) 1.8±1.5 2.6±4.6 0.56 入院3日間のス剤量* (mg/kg) 8.2±6.3 10.4±13.3 0.43 初期(12h)輸液量 (ml/kg) 29±10 32±12 0.35 抗インフルエンザ薬(タミフル:リレンザ) 14:6 29:13 0.99 入院中 抗菌薬静注 (例) 18 (90%) 42 (96%) 0.58 β刺激薬吸入 (例) 21 (100%) 41 (93%) 0.55 イソプロ吸入 (例) 3 (14%) 9 (21%) 0.74 去痰薬内服 (例) 21 (100%) 34 (77%) 0.02 抗ロイコトリエン薬内服 (例) 11 (52%) 4 (9%) 0.0003 *:メチルプレドニゾロン換算 喘息群では去痰剤と抗ロイコトリエン薬の使用が有意に多かった。
喘息群は悪化例が多いか? 喘息群 非喘息群 P値 21例 44例 入院後呼吸状態悪化例 4 (19%) 12 (27%) 0.55 酸素投与終了の入院日 3.3±1.3 4.5±3.9 0.12 解熱した入院日 3.0±1.1 3.7±2.1 0.14 入院日数 6.0±1.3 7.4±3.8 0.04 喘息群と非喘息群の比較では、呼吸状態悪化例の割合、 酸素投与日数、有熱日数に有意差を認めなかった。 喘息群は、非喘息群に較べて入院日数が1.4日有意に短かった。
考案②;喘息児と新型インフルエンザ肺炎 ◆新型インフルエンザウイルス性急性肺炎例のうち、 約30%が気管支喘息児であり、H20年度学校保健統計 調査での6歳の喘息児の頻度4.2%に較べて明らかに高 かった。 ∴ 気管支喘息児は、本疾患を発症しやすいといえる。 ◆本疾患症例を喘息群と非喘息群で比較したが、 入院日数、酸素投与日数、入院後に呼吸状態が悪化し た例の発生頻度に差はなく、受診時の呼吸数・心拍数 や入院日数は、むしろ喘息群のほうが少なかった。 ∴ 気管支喘息児は、本疾患が重症化しやすいとは いえない。むしろ軽症例が多いのは、重症化し やすいという報道のため早期受診した結果かも。
【検討3】呼吸状態悪化群と改善群 ◆入院後に呼吸状態が悪化した群(16例) と 順調に呼吸状態が改善した群(49例) の比較で、 ・背景因子や治療内容に差異がないか? ・受診時にその後の悪化を予見できる指標がないか? を検討した。 ◆検定には、Fisherの直接法 と Mann-WhitneyのU法を用い、P<0.05を有意差ありと判断した。
入院後呼吸状態悪化群と改善群の比較① 呼吸状態悪化群 改善群 P値 16例 49例 年齢 (歳;m±SD) 6.9±2.5 6.7±2.4 0.74 性比 (女:男 ) 4:12 15:34 0.76 喘息あり/あった(例) 4 (25%) 17 (35%) 0.55 他アレルギー疾患あり (例) 5 (31%) 12 (24%) 0.74 家族に喘息あり (例) 2 (13%) 4 (8%) 0.63 発症後受診まで (時間) 18±9 22±9 0.16 受診時 SpO2 (%) 90±4 90±5 0.85 心拍数 (/min.) 147±15 138±22 0.09 呼吸数 (/min.) 42±12 42±13 0.98 ラ音あり (例) 7 (44%) 24 (49%) 0.78 喘鳴あり (例) 10 (63%) 19 (39%) 0.15 エア入低下 (例) 9 (56%) 26 (53%) 0.99 受診時の心拍数が多い例は、呼吸状態が悪化する?
入院後呼吸状態悪化群と改善群の比較② 呼吸状態悪化群 改善群 P値 16例 49例 肺陰影区域 単一:複数 8:8 31:18 0.39 受診時 白血球 (/μL) 11300±2800 10100±4100 0.11 リンパ球比率 (%) 10.5±10.1 11.3±9.5 0.34 血小板 (万/μL) 25.6±5.9 25.8±8.8 0.36 CRP (mg/dL) 2.86±3.17 3.59±3.19 0.23 GOT (U/L) 51±87 35±29 0.69 LDH (U/L) 296±89 276±60 0.34 フェリチン (ng/mL) 65±38 91±40 0.28 尿β2MG (mg/dL) 512±710 3499±3929 0.07 非特異的IgE (U/mL) 810±1394 445±482 0.88 受診時の尿β2MGがあまり高くない例は、呼吸状態が悪化する?
入院後呼吸状態悪化群と改善群の比較③ 呼吸状態悪化群 改善群 P値 16例 49例 初期(12h)輸液量 (ml/kg) 27±11 32±12 0.17 抗インフルエンザ薬(タミフル:リレンザ) 8:7 35:12 0.19 ステロイド静注 (例) 12 (75%) 34 (69%) 0.76 初回ステロイド静注量 (mg/kg) 3.7±7.1 1.8±1.5 0.95 入院3日目までのステロイド量 14.7±22.9 8.2±4.5 0.92 発症~ステロイド静注の時間 (h) 19±10 25±12 0.16 入院中 抗菌薬静注 (例) 15 (94%) 45 (92%) 0.99 β刺激薬吸入 (例) 16 (100%) 46 (94%) 0.57 去痰薬内服 (例) 13 (81%) 42 (86%) 0.69 抗ロイコトリエン薬内服 (例) 3 (19%) 12 (24%) 0.74
考案③;呼吸状態悪化例の予測因子 ◆受診時において、今後呼吸状態が悪化する(重症化する) 例を予測する簡易な指標として、 ●150/分程度の高度の頻脈 ●尿β2MGが3ケタ(上昇が軽度) の2つが、少し期待できるかもしれない。 ◆尿β2MGがあまり上昇しない例は、新型インフルエンザ ウイルス感染に対するインターフェロン-γ(INF-γ)の産生 が乏しく、ウイルス排除が弱く、重症化するのかもしれない。
新型インフルエンザウイルスはII型肺胞上皮細胞で盛んに増殖 肺でのサイトカイン産生増加 サーファクタント産生減少・変質 好酸球性炎症 肺血管の透過性亢進 気管支攣縮 喘鳴, 痰の分泌量/粘稠度増加,肺胞内への滲出/漏出,肺胞の虚脱 Hypoxemia Wheeze Atelectasis Plastic bronchitis Air leak ....etc. (2010,後藤幹生) は、既に確認されている。 新型インフルエンザウイルス性肺炎の病態(仮説)と治療戦略
液性免疫 活性化 Th細胞の分化とTh1/Th2バランス ナイーブ Th0 IFN-γ IL-2 TNF-α IL-4 IL-5 IL-10 キラーT細胞活性化 マクロファージ活性化 B細胞分化増殖, 抗体産生増加 肥満細胞活性化, 好酸球遊走 細胞性免疫 活性化 喘息など アレルギー疾患の児は Th1<Th2
新型インフルエンザウイルスはII型肺胞上皮細胞で盛んに増殖 肺でのサイトカイン産生増加 サーファクタント産生減少・変質 好酸球性炎症 肺血管の透過性亢進 気管支攣縮 喘鳴, 痰の分泌量/粘稠度増加,肺胞内への滲出/漏出,肺胞の虚脱 Hypoxemia Wheeze Atelectasis Plastic bronchitis Air leak ....etc. (2010,後藤幹生) 新型インフルエンザウイルス性肺炎の病態(仮説)とTh1/2 Th1が弱め & Th2が強め の児が 新型インフルエンザに罹患すると 呼吸障害の肺炎になりやすい?
結語 ◆1.大阪小児科医会・病院小児科ネットワーク参加施設からの アンケート調査で、新型インフルエンザウイルス性急性肺炎65例 を検討した。 ◆2.46例(71%)でステロイド静注が行われていたが、ステロイド 投与群と非投与群の比較検討では、ステロイド投与が有用である とは言えなかった。 ◆3.21例(32%)が気管支喘息と診断されていたが、喘息群と 非喘息群の比較検討では、喘息群が重症であるとは言えなかった。 ◆4.受診時点で、その後の呼吸状態悪化(重症化)を予測する指標 として、高度頻脈(150/分前後)、尿β2MG上昇軽度(3ケタ)が、 候補と考えられた。 ◆5.この疾患の治療として、ステロイド静注はあくまでも副次的な ものであり、適切な呼吸補助・管理が最も重要である。 ◆6.新型インフルエンザウイルスの感染によって、呼吸障害の強い 急性肺炎を発症する児は、Th1/Th2バランスが、Th1弱・Th2強 の状態である可能性がある。
謝辞 アンケートにご回答いただいた先生方に深謝いたします。 和泉市立病院 小児科 村上城子 先生 大阪警察病院 小児科 西垣敏紀 先生 大阪府立急性期総合医療センター 小児科 田尻仁 先生 協仁会小松病院 小児科 原田佳明 先生 市立池田病院 小児科 牧一郎 先生 清恵会病院 小児科 森信若葉 先生 耳原総合病院 小児科 田中充 先生 淀川キリスト教病院 小児科 船戸正久 先生 大阪小児科医会・病院小児科ネットワーク, 小川クリニック 小川實 先生
Summary: 2010年11月27日、日本小児感染症学会(仙台市)で口演、 2010年12月4日、日本小児アレルギー学会(横浜市)で口演、2010年12月11日、大阪小児科医会ワークショップで口演、の3つの内容をまとめたものです。
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